
近年副業を解禁する企業が増えており、これを機に副業で何か挑戦しようと思っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、いざ副業に挑戦しようと思っても、ハードルが高く何から手をつけていいのかわからないものです。そこでおすすめしたいのが「文字起こし」の副業です。
今回は、副業初心者に向いている文字起こしの仕事内容や必要なスキルについて解説します。
文字起こしの仕事内容とは?
文字起こしは、音声ファイルや動画ファイルをもとに、話している言葉や内容を文字に起こす作業です。ファイルはイベントを開催したときの映像やインタビューの音声、YouTube用に作成された動画ファイルなど様々です。
文字起こしには、話している言葉をそのまま書き起こす「素起こし」や、「あの、えっと、えー」などの話し言葉を削りながら書き起こす「ケバ取り」などがあります。
さらに難易度が高い文字起こしになると、話した言葉を簡潔にまとめる必要も出てくるでしょう。
文字起こしの単価は、案件によって異なります。音声や動画ファイルの時間で決まることもあれば、文字単価や記事単価で決まることもあります。
例えばクラウドワークスでは、音声ファイルの長さが1分間で100円と決められているケースがあり、60分の長さであれば6,000円になるので、意外と稼げるように思えるかもしれません。
しかし、重要なのは60分のファイルを文字起こしするときに作業時間がどれくらいかかるのかです。作業時間が120分かかった場合、時給に換算すると500円となります。
案件を選ぶ際には、作業工数を考えたうえで選ぶのがおすすめです。
副業で文字起こしをするメリット
文字起こしをするメリットとして、以下2つが考えられます。
- 初心者でもこなしやすい
- 作業場所を問わない
初心者でもこなしやすい
文字起こしは音声をもとに文字を書き出すだけなので、内容を把握していない方でも参入しやすいのが大きなメリットです。
一般的な文字起こしは、インタビュー時の音声ファイルを依頼者からもらい、音声を聞きながら文字に起こしていきます。文字に起こすときは、パソコンを利用してドキュメント上に落とし込むため、パソコンと音声ファイルさえあればできてしまうのです。
文字起こしは、初心者でも参入しやすい敷居の低さが魅力でしょう。
作業場所を問わない
文字起こしは、音声ファイルと入力デバイスがあればどこでも作業可能です。入力デバイスはパソコンだけではなく、スマートフォンでも問題ありません。
しかし、パソコンと比べて文字入力をスムーズに行うのが難しいため、パソコンで行ったほうが作業効率は上がるでしょう。
文字起こしは作業場所を問わないので、家事や育児の隙間時間に行ったり、業務後や休日に行ったりすることも可能です。
副業で文字起こしをするデメリット
副業の文字起こしには、以下2つのデメリットが考えられます。
- 競争率が高い
- 単価が上がりにくい
競争率が高い
文字起こしの副業は、敷居が低いので競争率が高いです。クラウドソーシングサービスの案件では、1人しか募集していない案件に20人以上の応募があるケースをよく見かけます。
大量の応募者の中から選ばれるためには、実績を多く重ねたり、プロフィール文を充実させたり、提案文に力を入れたりする必要があります。
単価が上がりにくい
文字起こしの副業は、特定のスキルを必要とせずに行えるため、単価が上がりにくいです。
音声ファイルデータをそのまま文字に起こす場合、最終的な成果物に差が出にくいため、金額面での差も生まれにくいでしょう。
もし、文字起こしとして単価を上げていきたい場合には、文字起こしだけを業務範囲とするのではなく、インタビュー記事の作成などもこなしていくのが効果的です。
文字起こしの副業に必要なスキル
文字起こしの副業で必要になるスキルは、主に以下の3つが考えられます。
- 文章力や語彙力
- タイピング力
- 要約力
文章力や語彙力
文字起こしをする場合、スムーズに書き起こすためにも文章力や語彙力が必要です。
多くの場合、話している言葉をそのまま文字に書き起こすのではなく、いらない言葉を削ったり、わかりにくい部分を他の言葉に変換したりするなどの作業が必要となります。
また、話の中でわからない言葉が出てくるとそのたびに作業の手が止まってしまうため、あらゆる言葉を知っておくことで作業効率が向上するでしょう。
タイピング力
タイピング力があると、文字起こしにかける時間を短縮できるため、結果的に単価の向上が見込めます。
音声を聞くと同時に文字を打ち込んでいく文字起こしでは、1秒間に打ち込む文字数が多くなるほどこなせる仕事量が増えるため、同じ仕事でも短時間で終えられれば時給換算したときの単価が上がるのです。
タイピング力は、案件をこなしていけば自然と身につくスキルなので、とにかく数をこなすことを意識しましょう。
要約力
文字起こしの案件には、誰にでも伝わるようにわかりやすく要約しなければならないものもあります。
要約するときには、言葉を発している人物が何を伝えたいのか、主語や結論は何かを見定めましょう。
文字起こしの副業からステップアップするには
文字起こしの副業からステップアップしたい場合は、以下2つの業務に挑戦するのがおすすめです。
- インタビュー記事
- イベントの要約記事
①インタビュー記事
インタビュー記事では、録音された音声や、「Zoom」や「Meet」などのオンライン会議ツールで録画された映像をもとに記事作成をします。
インタビュー記事の進め方として、まずはじめに文字起こしを行った後に文章としての構成を意識しつつ、必要ない部分を削ったりしてまとめていきます。
その後、見出しを付けて文章として執筆を進めていくのが一般的な流れです。
インタビュー記事では文字起こしの経験が活かされるため、今まで文字起こしだけで終わっていた範囲を記事作成まで広げることで、今まで以上に単価の向上を期待できるでしょう。
②イベントの要約記事
最近では、新型コロナウイルスの影響でオンラインセミナーの需要が上がりました。オンラインセミナー開催後は、イベントの概要についてまとめた記事を発信する企業が多く見られるため、イベントの概要をまとめる記事作成の需要も上がっているのです。
例えばゲストを招いて採用広報のイベントを開いた場合、イベントの様子を録画した映像をもとに記事作成を行っていきます。
イベントの要約記事でも、インタビュー記事と同様に見出しを付けて内容をまとめていきます。
今後もオンラインセミナーの開催が求められることが予想されるため、イベント要約記事の業務も増えていくでしょう。
文字起こしは副業未経験にもおすすめ
今回は、副業初心者に向いている文字起こしの仕事内容や必要なスキルについて解説しました。
文字起こしは、音声や映像ファイルをもとに文字に起こす作業で、話している言葉をそのまま書き起こしたり、不要な言葉を削って整った文章として作成したりします。
パソコンと音声ファイルさえあればこなせるため、副業初心者の方でも始めやすいのが特徴です。
副業が推進される時代となってきているので、少しでも副業に挑戦したいと思っている方は、今回の記事を参考に、まずは文字起こしから始めてみてはいかがでしょうか。
執筆者 Yukki
大学卒業後、第一地銀、外資系コンサルに勤務し、現在はエンジニア業務をこなしながらライター業にも従事。取り扱うテーマは、これまで勤務経験のあるテクノロジー領域を中心に発信。これまでの専門性を活かした読者のみなさまに貢献できるような内容を積極的に取り上げていきたい。