テレワークにひそむ疲れの原因と効果的な7つの対策を徹底解説!

テレワークにひそむ疲れの原因と効果的な7つの対策を徹底解説!

政府の主導する働き方改革や、長引く感染症の影響もあり、柔軟な働き方としてすっかり定着したテレワーク。出勤の必要がなく仕事のペースも自分で管理できるため、育児や介護などの家庭生活と両立できるなどのメリットがあります。

ところが、テレワーク期間の長期化で生活のリズムが崩れたり、運動が不足したりするなどの新たな問題が表面化し、テレワークを続けることに不安を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は、テレワークによる疲れの原因と効果的な対策を解説します。

 

テレワークによる身体的な疲れの原因

テレワークの実施により、疲労の軽減が期待されていましたが、時間の経過とともにテレワーク特有の身体的な疲れを感じる方が増えているようです。

ここでは、テレワークに潜む身体的な疲れの原因をご紹介します。

1.適切でない作業環境

テレワークはデスクワークが中心となるため長時間同じ姿勢で働くことが多く、筋肉が緊張して血流が悪くなり、肩や腰のコリや痛みにつながりやすいです。

また、ダイニングテーブルやローテーブル、ソファなどのパソコン作業に向かない場所での作業も、不自然な姿勢となってしまうため、疲れを感じる原因となります。

テレワークでは作業はもちろん、仲間とのやり取りもパソコン画面を通して行うため、気づかないうちに画面を長時間注視したり前かがみになったりしがちなのです。目の酷使は、眼精疲労やドライアイなどの目のトラブルの原因にもなり得ます。

長時間のイヤホンの使用も、耳への負担となり、肩こりや頭痛などの原因となる可能性があるので、気をつけましょう。

2.運動不足

リモートワークでは通勤の必要がなく、オフィス勤務のときのように社内をこまめに動き回ることもないため、運動不足になりがちです。

運動不足は体重の増加や、体の不調につながりやすくなるので、適度な運動を心がけましょう。

テレワークによる精神的な疲れの原因

テレワークは基本的に1人で作業に取り組むため、作業に集中しやすいなどのメリットがある反面、精神的な疲れを感じる要因ともなります。

テレワークによって蓄積しやすい精神的な疲れの原因をご紹介します。

1.コミュニケーション不足

テレワークでは、オフィス勤務のときのように、上司や同僚との仕事の相談や雑談ができないため、仕事に行き詰まったり孤独感を感じやすくなるようです。

何気ない会話がストレスの緩和に役立っていたことに、改めて気づかされたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

2.勤務評価への不安

上司の目が届きにくいテレワークでは、勤務態度の評価などの労務管理が難しいとされています。日本生産性本部のアンケート調査によると、テレワークを行う31.3%以上の方が「仕事の成果が適切に評価されるか不安」と答えています。

勤務評価への不安により「目に見える成果をあげなければ」というプレッシャーを感じてしまい、適切な休憩をとらなかったり、長く働き過ぎたりしてしまう傾向にあるようです。

参照:第6回働く人の意識調査|調査研究・提言活動|公益財団法人日本生産性本部 

3.生活リズムの乱れ

テレワークでは、プライベート空間であるはずの自宅がワークスペースになるため、仕事のオンオフの切り替えが難しく、仕事後も緊張状態が続いてしまい、心も体も休まらないと感じる方が多いようです。

食事の時間や睡眠時間が不規則になるなど、生活リズムの乱れがメンタル不調の原因となるため、お気を付けください。

4.作業環境の確保が困難

家族と同居している方は、テレワークに適した環境の確保が難しい場合があるかもしれません。会話や掃除機・洗濯機の音など、生活音が気になると作業に集中しづらくなり、作業効率が下がると余計なストレスを感じます。

また、ワークスペースとして共同スペースを利用しなければならない場合は、同居する家族の行動が制限されたり、リラックスできなかったりなど不満を感じやすくなることも。家族関係に緊張が走ると、プライベートの時間もストレスを感じる状況になってしまいます。

テレワーク疲れに効果的な7つの対策

テレワークは心身ともに疲れやすいものと認識して、意識的に疲れを取り除く努力が大切です。

ここでは、テレワーク疲れの対策方法をご紹介します。

1.作業環境を整える

オフィスと比べると、自宅は作りや環境、デスクやイスなどの備品が作業に向いていないため、長時間の作業で疲れが蓄積しやすくなります。

厚生労働省が作成した「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」では、テレワークを行う際に以下の環境を推奨しています。

照明

  • ディスプレイと書類を交互に見る作業では明るさが著しく異ならないようにする
  • ディスプレイに太陽光が差し込むときは窓にブラインドやカーテンを設ける
  • ディスプレイ画面上における照度は500ルクス以下、書類及びキーボード上における照度は300ルクス以上を目安とし、作業しやすい照度とする

ディスプレイ

  • ディスプレイとの距離は40cm以上の距離を保つ
  • ディスプレイは、その画面の上端が目の高さとほぼ同じか、やや下になる高さにすることが望ましい
  • ディスプレイに表示する文字の大きさは、小さすぎないように配慮し、文字高さがおおむね3㎜以上とするのが望ましい

入力機器

  • キーボードはディスプレイから分離して、その位置が作業者によって調整できることが望ましい
  • マウスは、使用する者の手に適した形状および大きさで、持ちやすく操作しやすいものを使用
  • 数字を入力する作業が多い場合は、テンキー入力機器を利用できるようにすることが望ましい

デスク

  • 机と作業台は、機器と書類を置ける広さを確保する
  • 机の下は脚が動かせるような広さを確保する

イス

  • 安定して座れ、移動しやすいもの
  • 座面の高さや背もたれが調整できるもの
  • 椅子に正しく座り、足は足裏の全体が接するようにする

「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」については以下のサイトをご参考ください。

参照:厚生労働省 自宅等でテレワークを行う際の作業環境整備・労働基準

ご紹介した情報を参考にして、自身の作業環境を見直すことをおすすめします。必要であれば、作業に適した備品の購入も検討してみてください。

政府が推し進めているテレワークはしばらく続く可能性があるため、作業に適した備品の購入は無駄な出費ではなく、必要経費として考えましょう。

2.ストレッチや軽い運動を取り入れる

意識的に体を動かしたりストレッチを取り入れたりすることで、こわばった筋肉をほぐし、血流を改善できます。

厚生労働省作成の「心の健康気づきのヒント集」より、ストレッチングのポイントと、効果的なストレッチングをご紹介します。

ストレッチのポイント

  • はずみをつけずにゆっくり伸ばす
  • 呼吸は止めずに自然に行う
  • 10~30秒間伸ばし続ける
  • 痛みをかんじるところまで伸ばさない(無理はしない)
  • 伸ばしている部位に意識を向ける
  • 笑顔で行う

簡単な体操

  • 肩の上げ下げ 肩を上げて少し止め、息を吐きながら力を抜いてストンと落とす
  • 首まわし 首・方の力を抜き、首をゆっくりとまわす

ストレッチング(椅子に座った状態で)

  • 背中 両手を組んで前へ伸ばし、おへそを覗き込むようにして背中を丸める
  • 腰 腰を伸ばして、からだを後ろにひねり、背もたれをつかむ
  • 上半身 両手を組んで上に伸ばしながら胸を張る

マッサージ

  • 首すじ 親指以外の四指で頭をつかみ、親指で首すじを押すようにマッサージする

図解入りの詳しい情報について知りたい方は、以下のサイトをご参照ください。

参照:厚生労働省 こころの健康 気づきヒント集

3.スケジュールを見直す

仕事と休憩の時間があいまいでオンオフの切り替えが難しいという方は、1日のタイムスケジュールを作成しましょう。

会社に出勤していたときのリズムに近いスケジュール作成がおすすめです。仕事用の服装に着替えると気持ちのスイッチが入りやすいという方もいるので、興味のある方はぜひ一度試してみてください。

「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」では、作業時間の1サイクルを1時間以内として、サイクル内に1、2回の小休止を、サイクル間は10~15分の作業休止を設けることを推奨しています。

仕事が滞っているときには、休憩を取らずに仕事を続けたいと思うかもしれませんが、「仕事の効率アップのために休む」と自分に言い聞かせてしっかりと休むことで、長期的に見ると仕事の効率の向上を期待できます。

4.作業場所を変える

作業場所は、仕事への意欲や集中力に影響を与えるといわれています。「自宅での作業ではやる気が出ない」「集中力を保てない」というときは、気分転換に自宅以外の場所で作業をしてみてください。

特におすすめなのは、コワーキングスペースの利用です。作業に適したデスクやイス、十分な作業スペース、静粛性、充実したインターネット環境など、テレワークに適した環境が整っています。また、外出は適度な運動の機会にもなります。

作業場所を変えてリフレッシュすると新たなアイディアが生まれやすいなどの効果が期待できるため、クリエイティブ職の方には特におすすめです。

テレワークに適した東京都内のコワーキングスペースについては以下の記事をご参照ください。

【2021年版】東京都内おすすめのコワーキングスペース15選

5.コミュニケーションの機会を作る  

テレワークを始めてから、上司や同僚とのコミュニケーションの必要性に改めて気づかされたという方もいるかもしれません。

ストレスや悩みを抱えたときは、それを言葉にして話すと気持ちが整理され、自分で解決できたりアドバイスをもらえたりするのでおすすめです。

メールやSMSなどのコミュニケーションツールを使って、親しい人たちと交流する時間を作りましょう。「Zoom」や「Google Meet」に代表されるWeb会議システムを使えば、相手の表情を見ながらコミュニケーションを楽しめます。

6.睡眠の質を上げる

睡眠時間の確保はもちろん、睡眠の質を上げると疲労回復や免疫力アップ、作業効率の向上、メンタルの安定など、テレワーカーにはうれしい効果を期待できます。

厚生労働省作成の「健康づくりのための睡眠指針2014」から、睡眠の質を上げるためのポイントをいくつか抜粋してご紹介します。

  • 睡眠薬代わりの寝酒を避ける
  • カフェイン接種は就寝前の3~4時間前までにする
  • 6~8時間の睡眠時間を心がける(個人差があります)
  • 就寝前の入浴は40℃程度の湯温にする
  • 就寝中に激しいいびきや歯ぎしりのある方は医師や専門家に相談する
  • 起床後は太陽の光を浴びる
  • 夜更かしはしない
  • 日中に適度な運動をする(就寝前の激しい運動は逆効果となります)
  • 就寝前は部屋の明かりを少し落とす

不眠や睡眠不足が続くと、生活習慣病やうつ病などの発症につながる場合があります。日中の強い眠気や、作業能率の低下などの睡眠不足のサインに注意しつつ、良質な睡眠をとるよう心がけましょう。

「健康づくりのための睡眠指針2014」については以下のサイトをご参照ください。

参照:睡眠対策|厚生労働省・健康

7.公的なサポートを利用する

リモートワークによる悩みや不安は、同僚や上司に相談しづらいと感じる方もいるかもしれません。そのような方は、悩みに耳を傾けてくれる専門の相談機関の利用をおすすめします。

厚生労働省が管轄する「こころの耳」は、働く人を支えるメンタルヘルス・ポータルサイトです。心の耳は「働く人」だけではなく、「ご家族の方」や「経営者」「部下を持つ上司の方」など、幅広い方々へ向けてメンタルヘルスの情報を提供しています。

メールやSNS、電話などで直接相談できる相談窓口や、最寄りの医療機関を探すこともできるので、気になる方はぜひ見てみてください。

テレワーク特有の疲れを早めに解消しましょう

「自由な時間が増える」「体力の消耗が軽減される」など、積極的な面が支持されているテレワークですが、テレワーク特有の身体的・精神的な疲れを感じる方が増えています。

身体的な疲れにはストレッチや軽い運動など、定期的に体を動かすことが効果的です。疲労の軽減が期待できるパソコン作業向けのデスクやイス、便利グッズなども、健康維持のために購入を前向きに検討してみてください。

精神的な疲れは、意識的に同僚とコミュニケーションを取ることや、作業場所を変えて気分転換することで解消しましょう。

生活のリズムを整えることや、睡眠の質の向上は、メンタルの安定に欠かせません。テレワークの実施に関わりなく、これからの生活でも意識したい点です。

知らないうちに蓄積されるテレワーク特有の疲れを意識的に解消していくことで、テレワーク期間を充実したものにしましょう。

 

 

執筆者 Toshiyu

Toshiyuさんプロフィール電力関連の仕事に13年従事、その後インドネシアに移住して一年のほとんどを海外で過ごす。現在はライターとしてフリーランス・副業・複業に関する記事を執筆。自由な働き方に挑戦する読者へ役立つ情報の発信を目指しています。

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